PORTUGAL・アズレージョが語るポルトのサン・ベント駅

 

 

 

 

 

 

アズレージョが語る物語

ポルトのサン・ベント駅

 

今朝は少しゆっくり目にホテルを後にし、「北の玄関口」へ向かいました。ポルトの中心に位置するサン・ベント駅(Estação de São Bento)は、単なる交通の拠点を超えた、まさに芸術と歴史が融合した駅舎です。 「世界で最も美しい駅」のひとつと称されるこの駅は、観光客にも地元民にも愛される、ポルト観光のハイライトのひとつ。

 

1900年代初頭に建てられたルネサンス様式の駅舎は、落ち着いた石造りの外観と、荘厳な雰囲気をまとった空間設計が特徴。特に圧巻なのが、構内の壁一面を埋め尽くす約2万枚のアズレージョ(装飾タイル)です。

 

これらのタイル画は、アズレージョ画家ジョルジュ・コラソによって描かれ、ポルトガルの歴史的な戦いや農村の風景、伝統文化を色鮮やかに描き出しています。白と青のコントラストが織りなす美しいストーリーは、駅を訪れた人々に強い印象を残します。

 

 

 

 

 

 

 

一方、プラットホーム側の壁は無駄をそぎ落としたデザインで、そこには1910年の鉄製サインが静かに時を物語っています。高い天井に覆われた構内は、まさに歴史的建造物の風格。このような空間に触れるたびに、旅情が深まるのを感じます。

 

 

 

 

 

 

お天気はお決まりの雨模様。それでも列車の窓に流れる景色を眺めていると、まるで「世界の車窓から」のワンシーンのような気分に浸れます。そんな旅情に包まれながら、「今日は次の目的地アヴェイロへ向かいます。」と心の中でつぶやきました。

 

そこでは、Feitoria do Cacao(フェイトリア・ド・カカオ)のスザーナさんとトモコさんと久しぶりの再会が待っています。