2018年04月23日
ポルトガルの手しごとの旅
ガルダス・ダ・ライニャからリスボンを通り抜け南へ下ること450km、長いドライブの果てに到着したのは、ポルトガル南部のアルガベ地方。
地中海に面する小さな町ファロは、その昔多くの人が訪れるリゾート地でした。ビーチバカンスを楽しむ観光客のために、麦わら帽子やバスケットが女性の手てしごとによって作られていたそうです。
当時、工房で働いていた大勢の村人はすっかり歳を重ね、今では自宅でバスケットを編んでいて、JAO MENDESのオーナーが、一軒一軒のお宅を回ってそれを回収しているそうです。この日は既にリタイアしたというおばちゃんがお手伝いに来ていて、製作工程を案内してくれました。
手に取って使ってみるとわかる、本物の心地よさと愛され続けるその理由。北アフリカ製のカゴとは、同じようなカタチでも仕上がり感は大きく異なりました。やはり先人の千恵と技術が薄れて行く姿は、ポルトガルも同じ問題を抱えているようです。こうして出逢ったモノたちといつまでも暮らしてゆきたいなと改めて思うのでした。
今回持ちかえったバスケットは、少しずつに&COMPLEのオンラインストアにアップしていますのでご覧ください。