2016年04月15日
ポルトガルの手仕事の旅
「お昼を回った頃、アヴェイロに到着するとホームまでトモコさんが出迎えてくれていました。駐車スペースで待っていたスザーナとようやく初のご対面です。
二人とハグしてひとしきり女子ならではのトークが一段落したところで、すっかりごはんを食べそびれていることを思い出した途端に、お腹がグゥ〜っと鳴ってしまった。昨晩は夜遅くにポルトに到着したので、ホテルのレストランもルームサービスも終わっていたのでした。そこでポルトガルの家庭料理を食べさせてくれるという、ふたりの行きつけのレストランへ案内していただくことに。
この絶妙なタイミングで、出会ってしまった絶品のタコのリゾットにいきなりノックアウト。一年前にリスボンを訪ねたときも、魚介のリゾットにはまってしまったのでした。素朴な愛想の良いママに「デザートも食べて行きなさいよ」とサービスしていただき、いきなりポイントがかなり高いポルトガルの家庭料理からこの旅のごはんは始まりました。本当にポルトガルのお米料理は、日本人の好みにとてもよく合うのです。
おひるご飯を食べ終える頃には、雨雲はどこかへ消え去って晴々とした青空になっていました。いざ本日のお目当て、FEITORIA DO CAACO(フェイトリア ・ド・カカオ)へ。
フェイトリア ・ド・カカオのチョコレートは昨年より輸入をさせていただいていて、ポルトガル唯一のビーントゥバーを作るファクトリーです。ドアを開けた途端にふわっとカカオの香りに包まれて幸せ気分。そして、製造工程の手作り感あふれるイラストがとてもあたたかいショップの空間じ馴染んでいます。
地下のファクトリーに降りると、作り手のスザーナが製造工程を全て案内してくれました。ビーントゥバーというだけあって、カカオ豆の選別から完成まですべて手作りなわけだけれど、先ほどショップで見たイラストと同じだけの工程と緻密な塩梅をメモ(ここは企業秘密なのでお見せできませんが)しながらその時のカカオの性格に合わせて、丁寧に仕上げてゆく繊細さに感動しました。
今回、訪ねた大きな目的は2016年秋冬商品のカカオを決めるという貴重な体験でした。スザーナとトモコは、日本人の舌に合うカカオをと幾度もの試作を重ね十数点の試食を用意してくれていました。
舌の各所で感じるお味、体温で上がってくるアロマ、それぞれ異なるカカオの性格、また、同じカカオでも少しの足し算引き算で、大きく性格が変わるのです。カカオの試食はオリーブオイルの試飲ととても良く似ている気がするかも?と何気にオリーブオイルソムリエだったりするワタシは思いながら試食をしていました。
2016年 Autumn に日本へやって来るのは、ジャジャ〜ン!6種類のカカオ豆と8フレーバーのビーントゥバーに決定です。フェイトリアファンのみなさまどうぞお楽しみに。