PORTUGAL・さくらんぼの里・パウロさんのバスケット

 

ポルトガルの手しごとの旅

 

 

 

 

 

さくらんぼの里Alcongosta (アルコンゴスタ)

パウロさんの手作りバスケット

 

 

ポルトガルの中東の小さな村アルコンゴスタは、さくらんぼの里として知られるところ。収穫の時期には少し早く、車窓から流れてゆく満開に咲き誇る桜の畑を眺めながら車を走らせます。

 

 

 

 

 

 

村人たちが井戸端会議をする姿がちらほらとするだけのゆったりとした時間が流れる中、可愛いさくらんぼの絵柄に敷き詰めた細い石畳を抜けてパウロさんの工房へ向いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

さくらんぼ収穫に使うバスケットを、5歳から編み続けている伝統工芸職人のパウロさん。幼い頃からカゴ作りが大好きで、大人になって一旦、他の職業に付くもののやはり大好きなカゴ作りの道へと戻ってきたと、少しはにかみながら語ってくださいました。

 

秋に土の中に埋めた栗の木を、春になって掘り起こす。一度水分を吸った木を乾燥させると、とても丈夫になるんだそう。「僕が乗っても壊れないんだよ。」とおもむろにカゴの上でジャンプしてみせるパウロさん。さっきのシャイな印象とは少し違うちょっぴり誇らしげな姿と、子供のようにキラキラと輝く姿は、ご自身の作品にプライドを感じた一瞬でした。

 

そして見せていただいた何十年もさくらんぼの収穫に使っているという彼のバスケットは、歴史を重ねて美しい飴色になっていて、羨ましい気持ちになりながら、新品の私のバスケットもいつか綺麗な飴色になる日を想像しながら工房を後にしたのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

栗の木で丹精込めて作られた籠をぶら下げてウキウキと村を歩いていると、フレンドリーな村の人々に次々と声をかけられる。

 

「あら!空っぽじゃないさくらんぼの収穫は6月よ」、「さくらんぼの収穫の時期に来ないとさくらんぼのリキュールは飲めないわよ」って、挙げ句の果てにはポルトガルおばちゃま達と、さくらんぼリキュール(ジンジャーニ)の試飲会。なんとも素敵な旅先でのひとこまがまた。

 

パワフルなポトガルおばちゃんたちに、「FBでもっと宣伝しなきゃダメよ」とまくしたてられて、タジタジなかわい子ちゃん。私も仰せのとおりちゃんと宣伝しましたよ〜