2018年04月17日
ポルトガルの手しごとの旅
いよいよ車での旅が始まりました。アヴイロより北へ走ること30h分、Paços de Brandãoへ到着しました。
世界屈指のコルクの産地であるポルトガル。古くからコルクの街としてクラフトマンシップを守ってきたこの街に、芽吹いた新しいコルクの表現は、昔ながらの織り機に向かい、一つづつ緻密なパターンデザインに織り上げてゆく。1日に数十センチしか織り進めることができない手間暇かけたラグマットです。この日も黙々を織機に向かう職人さんの手元に目が釘付けになりました。
テープ状にしたコルクとコットンやウールを合わせ、染色まで自然由来の素材だけで織り上げるラグは丁寧な手しごと。
コルクは7年に一度しか同じ幹から採取してはいけないという規則があるほど希少な素材。これまでは主に建築建材や、家具、小さなモノだと鍋敷きなどのキッチン用品とどちらかといえば素っ気ないザ・コルクな地味なルックスで使われていました。
このテープ状にしたコルクとコットンやウールを合わせた、スザーナ考案のラグマットは、コルクの耐水性などの特性を生かした実用的で、洗練されたデザインの逸品なのでした。
素足で歩くととても気持ち良さそうで、日本の暮らしの中や、この素材はぜひ内装建材やインテリアにもぜひ取り入れたい感触です。色々な妄想を目一杯膨らましながら次の地へ向かいます。